2018.03

Motherhouse-Indonesia, Sri Lanka

会社理念に共感して長らく相思相愛の関係を築いているエシカルブランドMOTHERHOUSEの依頼によって出来た2曲。

1曲は、古都ジョグジャカルタで、伝統技術の職人の手で生み出されている、1ミリ以下の金線からなるジュエリーに捧げたもの。
バティックやワヤン・クリに代表されるインドネシアの人々の美的感覚と細やかな仕事ぶりが、湿潤な大気に包み込まれる雄大な自然との一体感をベースにした曲の、様々な音のアクセントとして効いています。
Yuqiがその目で見た、山々を埋め尽くす段々畑の感動も曲の中に生きています。代々丁寧に守り拡げてきた畑で、金工芸の小さな仕事場で、営々と続けられる静かで確かな人々の暮らし。同じ生活者として、クリエイターとしての感謝とリスペクトが曲の温もりにとけこんでいます。

もう1曲は、サファイアをはじめ9種のカラー・ストーンを産出する宝石の国、スリランカのジュエリーをイメージしました。悠久の大地に育まれた石のもつ力に呼応するように、ゆったりした力強さと明るさに満ちた曲です。
仕事や人生と真摯に向き合う現地の人々の前向きな力が、心地よい熱となって根底に流れます。眩しい陽ざしや、透きとおる石のきらめきまで感じられるように作りました。

どちらの曲も、現地に赴いて採取した、職人たちの現場のものづくりの音や、鳥のさえずりや木々を揺らす風など、潤沢な自然環境の音がクリアに取り込まれ、世界観の厚みを増しています。